カマキリはミルワームの成虫を食べる?果たして小型甲虫ミールワームを餌に出来るのか
今週のお題「わたしの自由研究」
しばらく前から、家の近くに何故か同じ場所でずっと動かないカマキリがいました
最近はカマキリとかの大型昆虫はめっぽう見なくなったなぁ……と思いつつも特になにもしなかったのですが、流石に三日目ともなると興味が湧いてきたのでとりあえず捕まえてみることにしました
しかし捕まえて自宅に帰った後虫かごの中に放り込んだはいいものの、餌はどうしようという考えが頭の中に浮上しました。カマキリといえばバッタやチョウなんかを食べる肉食性の昆虫ですが、大の大人がそんな虫を捕まえまくる時間もあるわけなく、コオロギなんかをペットショップに買いに行くのも面倒くさい
かと言って餌をやらなければすぐに餓死してしまうでしょう。一体どうすれば……と思っていた時、そう言えば過去にヤモリを飼育していた時に買ったミルワームが少し残っていたなという事を思い出しました
(ちなみにヤモリやトカゲ類にミルワームを与えるのは栄養上適さず、単体で与え続ければほぼ100%骨が変形してしまう不知の病であるくる病になります。冬季や夏季、また特定の事情などコオロギのキープが厳しい時期に一時的に使用するのであれば、ガットローディングやダスティングをしっかりと行えば比較的安心でしょう。また、たまにはコオロギやクモ、バッタやハエ、諸説ありですがヨーグルトなどのミルワーム以外のエサを与えるようにするとより安心です)
かなり前に購入したものなので大半の個体は共食いされたり成虫になった後に息絶えていましたが、1匹だけ生き残った成虫がいたのでとりあえずそれを実験として放り込んでみることに
しかし、カマキリは肉食性とはいえミルワームは甲虫であり、バッタやチョウなんかとは違い、キチン質からなる硬い甲殻を有しています
因みに同じ甲虫目の仲間たちがこんな感じ
またミルワームの成虫は餌用としては役に立たないことで有名で、わざわざ成長を遅らせるため冷蔵庫で管理するのが普通だったりする始末。そんなものを果たして食べてくれるものか……と思いつつも、少し観察することにしました
ちなみにたまにミルワームの成虫は蛾になると勘違いしている人がいますが、ミルワームは甲虫の幼虫です。蛾になるのはハニーワームという別の餌虫ですね
日本において餌用としてペットショップなどで売られているミルワームは、制式名称チャイロコメノゴミムシダマシという、コウチュウ目・カブトムシ亜目・ゴミムシダマシ上科・ゴミムシダマシ科の昆虫です
またミルワームはゴミムシダマシ科の幼虫ですので、当然野生に餌用のミルワームに似た見た目の虫もたくさん存在します。具体的には朽木やキノコなんかの中にいたりしますね
昨日のキノコ散策は今週降った雨の影響に期待していたが、今秋の乾燥をナメていたようで酷い貧果。 そんな中でムラサキシメジやハイイロシメジが頑張ってくれていたのだが、周囲にキノコが少ないからか虫の入りが一段と凄い。 あまりの収穫の少なさに仕方が無いので、虫出しを念入りにしてやればいいかと育ちすぎたハイイロシメジも持ち帰った。 キノコにつく虫には何種かいて、中でもキノコに産卵して幼虫期を過ごすものが主な「虫出し」の対象。 最も普通で多いのはキ...
他にも穀物害虫として、米の中でいつの間にか繁殖していたりすることもあります
また同じ穀物害虫のノシメマダラメイガなんかは、プラスチック袋を食い破ってまで侵入するため、米の管理がずさんな人は要注意ですね
(ちなみにお米の袋は元から小さな空気穴が開けてあるため保存には適しません)
豆知識としてお米は乾燥させたペットボトルで保存するのがなかなか便利みたいですよ
で、長々と小話を挟んで結果発表に入るのですが、結論としては普通に食べました。
3〜4日感ぐらい恐らく何も食べていなかったと思われるためお腹がすいていたのもあるとは思いますが、捕獲後というカマキリ側からするとかなりストレスのかかっているであろう状況でも見つけるや否や即座に捕まえムシャムシャとかじりついていました
成虫の羽や腹なんかの特に固い外骨格も、普通に食べています。
まあ、後からよく考えたら普段カマキリが食べているトノサマバッタなんかの脚は普通に甲虫の外骨格並に硬いので、当たり前ではありますが、一応新発見ということで記事にしました。ちょうどはてなブログの今週のお題ともマッチしてますしね
と、いうのも、上でも語ったようにミルワームの成虫って、幼虫に比べると利用価値が低いというか、幼虫以外使わない人で繁殖もしないとなるとほとんどゴミ扱いしかされないものなんです
オマケに幼虫の時は特になんの匂いも出さないのに、成虫になった途端に少し臭いを出すようになり、また成虫になることにより羽ばたき(飛べない虫なのでせいぜい滑空か落下がいいとこですが)脱走を試みるため、成虫になるや否やさっさと絞めて幼虫の餌にしているような人もいるとかいないとか
しかし、今回の結果からするに、使い道がないで有名なミールワームの成虫でも、モノによっては普通に餌として使えるのでは?と思います
望みが薄そうなヤモリやカナヘビなんかはともかく、タランチュラ、ポリプテルス、ハムスターとかは普通に試してみる価値アリですね
ちなみにカメとかアロワナは絶対食べると思います。あいつらカナブンの死骸でもかじりつきますから
あと、カマキリは活き餌以外でも魚肉ソーセージや牛肉、水でふやかしたキャットフードやカツオブシなんかも食べるそうなので、今後はそれでやっていきたいと思います
(そういや昔読んだ本に魚肉ソーセージを糸で虫かごの上から吊るすとか書いてあった気がします)
まあそれは今後またおいおい。今回の本題はミルワームの成虫ですのでね
ちなみに、今回捕まえたカマキリ、なんと絶滅危惧種レベルのレアな種類でした
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まあ興味ない人からしたら関係ない話ではありますけど、マニアからしたら羨ましい、なんてこともあるかもしれませんね。ちなみにリング斑紋個体です
というわけで、今回はここまでとなります
それでは
以上です